先輩サポーターのstory

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サポーター時代の大失敗がきっかけで
サポーターから常勤スタッフに転向したと語る伊藤清貴さん。
いろんな失敗や壁にぶちあたりながら一歩一歩成長し、
今は、人を取りまとめる役割を担っています。

■資格がなくても大丈夫、のメッセージで始めた介助の仕事

僕は「おばあちゃん子」だったので、
子どもの頃から福祉の仕事には興味を持っていました。
高校時代には「地元障がい者の自立生活」をテーマに新聞を作り、
障がい者が一人暮らしをしていることを知り、驚いたこともありました。

そして、進路を考え始めた大学2回生の時、
福祉の仕事がどういうものかを知るために
パーティ・パーティのサポーターに登録したのです。
資格は何も持っていなかったので、
まず講座を受講して資格を取る必要がありましたが、
「資格も取らせてもらえるんだ!ラッキー!」と思いましたね。

■大失敗を機に、介助者の責任の重さに気付く

介助の仕事に慣れてきたころ、大失敗が起こりました。

介助の予定をうっかり手帳に書き忘れていて、
頭からもすっかり抜け落ちてしまったのです。
当日、時間になっても現れない僕に、利用者さんはカンカン・・・
事務所を通じて連絡が入り、
僕はようやく介助の予定が入っていたことを思い出し、頭が真っ白に!!
慌てて利用者さん宅に向かい、
「すみませんでした!」と必死で謝りました。
その時は、謝ることしかできませんでした。

この時、ようやく僕は、
『介助者が行かなければ、利用者さんの生活に大きな迷惑がかかる。
介助者が行かないことで事故などがあったら大変なことだ!』
介助者としての責任の重さを痛感しました。

後日、理事長から呼び出しがあり、
「うわぁ、どうしよう!やっぱりクビなんだ・・・」
と、ビクビクしながら事務所に行くと、
「うちで、スタッフとして働かんか?」
「えっ!?」
メチャクチャ驚きました!あの大失態の後に、何故そうなるのか!?

どうやら、大失態時の「謝る姿勢」が評価されたようです。
僕が言うのも変ですが、パーティ・パーティって変わっているというか
懐が深いですよね。

■出来ないから良いんだよ、どんどん周りに頼ったらいい

2年間のサポーターを経て、大学卒業後にパーティ・パーティにスタッフとして就職。
スタッフ2年目には、「ほっこり倶楽部」という障がい者デイサービス・生活介護事業の
現場リーダーに抜擢されました。
それを聞いて最初に頭に浮かんだのは、
「僕でいいのだろうか・・みんなの期待に応えられるだろうか!?」

ほっこり倶楽部の現場リーダーは、
段取りを組んで他のスタッフに仕事を割り振らなくてはなりません。
今まで指示されていた受け身の立場から、
反対側のサポートする立場の仕事!、全く自信はありませんでした。
でも、任されたからには頑張ろう!

サポートする立場になればなるほど・・
経験豊富な他のスタッフや長年かかわっているサポーターさん達から
助けてもらうことで、新たな発見の毎日でした。
「僕にできないことは、他の人にお願いをしていこう!」
と思うことが沢山でてきました。
確かに、僕は新人スタッフに仕事を教えるのが下手だし、
料理もきれいに美味しく作れない。
大勢の人の前に立って全体に働きかけるのも苦手で、
どうして良いのかが分からないことばかり。

でも、先輩スタッフに相談すると、
「出来ないから良いんだよ、
伊藤君はどんどん周りの人に頼ったらいいよ」

その言葉の意味は、
自分で何もかも出来てしまうと、全部自分のやり方でやってしまう。
でも、自分に出来なければ、もっと上手にできる人に役割を振れるし、
サポーターやスタッフ各々の得意や個性を引き出すことが出来る。
人の良さを知ってそれぞれに頼んでいくことが出来る、ということ。

はじめは、その意味を理解できなくて
「伊藤君は出来なくていいって言われても、出来ないと困るんだよな…」
と思っていましたが、
最近ようやく理解できるようになってきました。

一日の流れを把握して、積極的に考えて判断して、他のスタッフに役割を割り振る、
という流れが見えるまでに半年かかりました。
以前の、受け身で仕事をこなしていた時と違い、
全体を見て考えることが出来るようになったと思います。
日々の出来事に対する見方も変わりましたし、視野が広がりました。
今はとてもやりがいを感じています。

ほっこり倶楽部では、
色々な利用者さん同士がおしゃべりして、和やかに過ごしています。
お互いに歩み寄ろうとする様子を見ると温かい気持ちになり、
「利用者さん達がこうして過ごせる場所をサポートしていきたい」
と強く思います。
しんどさもあるけれど、それと同じくらい毎日楽しいです。

伊藤さんのある1日のスケジュール朝昼
9:00 … ほっこり倶楽部出勤、スタッフミーティング。
利用者さんへのサポート&他のスタッフへの指示
13:00 … 利用者さんと一緒にお散歩(外出介助)、
トイレ介助、お菓子つくり等サポート
15:00 … 利用者さんの帰宅準備、事務処理など。
17:00 … 事務所の掃除、片付けを済ませ、勤務終了。

伊藤くんは学生の頃からウチで介助のバイトをしていました。
いろいろ失敗や壁にぶつかったことはありましたが、
これまたいろいろあって、卒業後はパーティ・パーティに就職。
スタッフになって3年目となりますが、
昨年より「ほっこり倶楽部」の現場リーダーや介助部門のコーディネーター
など責任ある仕事を悩みながらも、ひとつひとつをやりとおすことで
皆の信頼を得られるようになりました。